Manga Rebornの英語翻訳プロジェクトから学ぶプロジェクト企画者としての動き方

2014年07月25日
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Manga Rebornという、海外ではまだ流通&翻訳がされていない日本の有名作品を、漫画家から許諾をとった上で世界中に発信するWebサービスがあります。
漫画は、日本が誇るサブカルチャーのひとつであり、海外でも絶大な人気を誇っているのはご存知のことと思います。

しかし、まだまだしっかりと翻訳された上で海外で流通している作品は、やはり日本ほど充実していないのが現状です。
というのも漫画を翻訳するには、スラング、空想的な表現、独特の専門用語だったりと、ある程度レベルの高い知識とスキルが必要であるからです。

Manga Rebornは、そんな問題に対して、日本のマンガ10作品を英語翻訳するというプロジェクトを世界最大のクラウドファンディングサイトであるKickstarterで立ち上げました。

Manga Reborn – 10 great manga titles released in English! by Naotaka Kumagai — Kickstarter

目標金額の大小はあまり関係ない

Manga Rebornのプロジェクトは、目標金額が6000ドル(約60万円)と、他のプロジェクトとくらべると、比較的少額の設定でした。
目標金額でいうと、Akiba Anime Art Magazineの創刊プロジェクトも4500ドルと、漫画・書籍系のプロジェクトは全体としてかかる費用的にもアニメ制作やゲーム制作と比べると目標がそこまで高くない設定が多いです。

しかし、Kickstarterでは目標金額の大小に関わらず、プロジェクトの成功率は約43%と失敗のほうが多いのが現実です。
そんな中、プロジェクトを成功へ導くには、コンテンツの魅力以外にも、様々な工夫や努力が必要になります。

今回のManga Rebornの翻訳プロジェクトでは、プロジェクトスタートから成功への一部始終が、企画者の一人である渡辺正毅氏によって綴られています。試行錯誤しながらプロジェクトを成功へ導いていっている様子は、これからプロジェクトを立ちあげたい人にとっても参考になることと思います。

企画者自ら積極的に動いていくことが大切

本プロジェクトの成功要因として、適切なタイミングで適切な施策を行っている点が挙げられます。

まず、プロジェクトの支援額の変動についてのグラフを見てみましょう。

funding-progress
Kickstarterを2ヶ月試してわかった5のコツ | TechRacho

記事でも言及されていますが、プロジェクトスタートから数日で一気に目標金額の半分近くまで伸びています。
その後、平行線をたどり、最後の数日間で一気に伸び、達成しているのがわかると思います。

概ね、ほとんどのプロジェクトは、同じような伸び方をするというのがクラウドファンディングの特徴です。
最初の3日間と、最後の3日間でいかに支援を伸ばすかが勝負の分かれ目となります。

中間では、どうしても伸び率が平行線をたどってしまいますが、ここで動きを止めるとプロジェクトの成功率はぐっと下がります。
本プロジェクトでは、伸びが悪くなった時にこそ、ファンとしっかりとコミュニケーションをとったり、近況の発信を続けていました。

また、プロジェクト達成という一番ファンの盛り上がりが最高潮のタイミングでストレッチゴールの提示をしたことも目標金額を上回る支援を集めた要因です。
ストレッチゴールは、プロジェクトによっては最初の段階から設定しているほうが良い場合と、終盤の盛り上がっているタイミングで設定したほうが良い場合があり、プロジェクトの特性などによっても判断が分かれるところですが、本プロジェクトは結果的にストレッチゴールの提示タイミングが良かったといえます。

そして、全体を通して何より良かったのは、成功のために企画者自らが貪欲にあらゆる施策を行ったという点です。
クラウドファンディングサイトは、あくまでもプラットフォームであり、最低限のプロモーションの仕組みは用意されているものの、掲載さえしていれば成功するというものではありません。

掲載中の1ヶ月、ないしは2ヶ月、企画者自らが積極的にプロモーション活動をしていくことが重要なのです。
自らがファンの声に耳を傾けたり、コミュニケーションをとることで、プロダクトの改善点が見つかったり、より素晴らしいプロダクトを生み出せるきっかけにもつながったりします。

そして、渡辺氏のようにプロジェクトの成功要因や改善点を自らで分析し、ナレッジを溜めていくことで、今後より大きなプロジェクトを行った時の成功率も大幅に上がることでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

本サイトでは他にも成功事例をご紹介していますが、どのプロジェクトも、企画者自らが積極的に動いていることが結果的に成功へ繋がっています。
もちろん、支援が増えれば増えるほど、ファンとのコミュニケーションに忙しくなりますが、そこを乗り切ることで、予想以上の支援額が集まり、プロダクトをより良いものへすることができます。

まだまだ、事例としては少ないのが現状ですが、本プロジェクトをはじめ、成功者のパターンを分析し、自身のプロジェクトに合った方法とスケジュールで、プロジェクトを成功へ導いていきましょう。

Anipipopでは、今後も様々な成功事例をご紹介していきます。

【参考】

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Kazuyuki Hozumi

Kazuyuki Hozumi

Webディレクター / 編集
1989年生まれ。兵庫県出身。インターネットメディアの運営などをしています。アニメが好きです。
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